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「会社法」のポイント

 2005年6月に成立した会社法は、商法(第2編 会社)、有限会社法、商法特例法、商法施行法を一体化したものである。従来、会社法と呼んでいたのはあくまで通称であり、今回の会社法は、改正法ではなく新法である。主なポイントは以下のとおり。

資本金の制限を撤廃

旧法 会社法
  • 最低資本金の規定があった
  • 株式会社 = 1,000万円
  • 有限会社 = 300万円
  • 資本金の制限が完全に撤廃された
    (資本金1円の株式会社を設立することもできる)

会社の設立方法は2種類

発起設立
(小規模な会社を設立する場合)
募集設立
(大規模な会社を設立する場合)
  • 発起人が会社の株式の全部を引き受ける
  • 手続きが簡素化された
    旧法(払込金保管証明書が必要)
    ⇒会社法(銀行の残高証明書でOK)
  • 発起人は会社の株式の一部を引き受ける
  • 多数の株主(会社、個人)が出資
  • 設立後に、創立総会を開催することが必要

会社形態を変更

 旧法では、会社形態は「株式会社」「有限会社」「合資会社」「合名会社」の4種類だったが、新会社法では有限会社が株式会社に統合され、新しく「合同会社」が設けられた。

株式会社の機関設計の主なパターン

株式譲渡制限をしない会社 株式譲渡制限会社
大会社以外
  1. 取締役会+監査役
  2. 取締役会+監査役会
  3. 取締役会+監査役会+会計監査人
  4. 取締役会+三委員会+会計監査人
    +執行役
大会社以外
  1. 取締役
  2. 取締役+監査役
  3. 取締役会+会計参与
  4. 取締役会+監査役
  5. 取締役会+監査役会
  6. 取締役会+監査役+会計監査人
大会社
  1. 取締役会+監査役会+会計監査人
  2. 取締役会+三委員会+会計監査人
    +執行役
大会社
  1. 取締役+監査役+会計監査人
  2. 取締役会+監査役+会計監査人
  3. 取締役会+監査役会+会計監査人
  4. 取締役会+三委員会+会計監査人
    +執行役

取締役の任期が変更

取締役の任期も、株式譲渡制限をしない会社か株式譲渡制限会社かで異なる。

株式譲渡制限をしない会社 株式譲渡制限会社
  • 旧法と同じく、任期は2年
  • 任期は最長10年まで可能
    (定款に任期を定めておく)

※委員会設置会社の場合は1年

取締役の解任が普通決議でOKに

旧法 会社法
  • 選任 = 株主総会の普通決議
  • 解任 = 株主総会の特別決議
  • 選任 = 株主総会の普通決議
  • 解任 = 株主総会の普通決議

監査役の規定も一部変更

株式譲渡制限をしない会社 株式譲渡制限会社
  • 任期は4年
  • 業務監査と会計監査の両方の権限を持つ
  • 任期は最長10年まで可能
    (定款に任期を定めておく)
  • 会計監査だけに限定できる
(注) 1. 業務監査=取締役の業務に関して、法令違反や定款・株主総会決議に対する違反、不当行為をしていないかをチェックすること。
2. 会計監査=計算書類が正しく作成されているか、記載漏れや事実に反する記載がないかをチェックすること。

株券は、原則「不発行」

旧法 会社法
  • 株券の発行が原則
  • 定款の定めがあれば、株券の発行をしなくてもよい
  • 原則として株券は発行しない
  • 株券を発行する場合は、定款の定めが必要

定時株主総会の開催時期に関する制限撤廃

 旧法では、計算書類等の提出から株主総会の開催まで一定期間(大会社は8週間、小会社は5週間)を置かなければならなかったが、この規定が廃止された。

計算書類も一部変更

 「利益処分案」「損失処理案」が廃止され、新しく「株主資本等変動計算書」の作成が必要になった。株主総会に必要な計算書類は次のとおり。

旧法 会社法
  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 営業報告書
  • 利益処分案(損失処理案)
  • 附属明細書
  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 株主資本等変動計算書
  • 個別注記表(事業報告、附属明細書)
  • 本頁は、2007年8月末日現在の法令等に基づいています。

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